演劇企画イロトリドリノハナvol.5

【延期公演開催】エアスイミング

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諸般の事情により、開催を延期しておりました演劇企画イロトリドリノハナvol.5『エアスイミング』公演に関しまして、このたび延期公演を開催することが決定いたしました。

・あらすじ
1924年、イギリス。
妻子ある男性と恋に落ち、望まれぬ子を産んだ「ペルセポネー」は、社会的に不適合とされ「触法精神病施設」に収監されることになる。そこで出会ったのは、葉巻を吸い、過度に男性的にふるまった罪でここに閉じ込められた「ドーラ」だった。いつ終わるとも知れない長い歳月を社会から隔絶された世界で過ごす2人。家族にも忘れ去られ、孤独と絶望で押しつぶされそうになった彼女たちはいつしか「ポルフ」と「ドルフ」という想像上の人格をまといはじめる。2人で励まし合いふざけ合いぶつかり合いながら、困難な状況を生き抜いていく……。

・演出からのメッセージ
今作は『ハンブルボーイ』で批評家協会演劇賞に輝いたイギリス人劇作家シャーロット・ジョーンズのデビュー作(97')で、近年世界各地で上演され再脚光を浴びている女性二人芝居である。
20世紀前半頃、今では考えられないような理由で精神病と診断された人々、特に女性たちが多く存在していた。産後うつ、ストレスなどの理由だけでなく、貞淑な女性らしくふるまわなかったというだけで自由を奪われた多くの女性たち。作者は実在の女性をモデルにして、この謎めいた物語を編み出した。そして「自分らしく生きようとしただけの普通の女性にレッテルを貼り、孤立を強いる社会」に強いメッセージを投げかけている。
彼女たちの豊かな想像力は、時に暴走し観客をカオスに巻きこんでいく。「狂気」と隣り合わせの閉ざされた空間で、二人は何をよりどころに生き抜こうとするのか———